断熱フィルム選び|透過率と日射熱取得率の基礎

窓フィルムを選ぶときに注目すべき数値は、3つです。

1 可視光透過率
2 日射熱取得率(遮蔽係数)
3 UVカット率

この3つを理解すれば、「部屋の明るさ」「暑さの入りにくさ」「日焼けや色あせ防止」を数字で判断でき、商品選びで迷わなくなります。

個人的には、多くのサイトやカタログでは数値が並んでいるだけで意味が伝わりにくいと思っていました。

そんなわけで、本記事では環境省や国土交通省の資料(住宅の省エネ対策住宅性能表示制度)を根拠に、数値の読み方と選び方を分かりやすくしました。

エネルギーマニアのデータ至上主義男が解説します。まずは結論表をどうぞ。

用途・シーン 可視光透過率
(明るさ)
日射熱取得率
遮蔽係数
(暑さ対策)
UVカット率
(日焼け防止)
リビング
(明るさ重視)
70〜80%以上 0.4〜0.5 90%以上
西日が
強い部屋
40〜60% 0.3以下 90%以上
在宅
ワーク部屋
60〜70% 約0.4 90%以上
寝室・
プライバシー重視
40%以下 0.3〜0.4 90%以上
家具・床
日焼け対策
50〜70% 0.4〜0.5 99%以上
寒冷地
(冬の日差し活用)
70%以上 0.6以上 90%以上

断熱フィルムの数値の見方|最初に知るべきポイント

結論から言えば、断熱フィルムを理解するうえで大切なのは以下の3つだけです。

  • 可視光透過率:部屋の明るさや外からの見え方に関わる
  • 日射熱取得率(または遮蔽(しゃへい)係数):暑さがどれだけ入ってくるかを示す
  • UVカット率:紫外線による日焼け・色あせを防ぐ

この3つを押さえることで「数字の意味がわからず商品比較ができない」という失敗を避けられます。

環境省の住宅の省エネ対策でも、ガラス・フィルムの遮熱・断熱性能は数値で評価することが推奨されています。

可視光透過率はどれくらいが快適?|部屋の明るさとプライバシーの関係

可視光透過率は「窓からどれだけ光を通すか」を示します。

70%以上なら明るさを十分に確保、40%以下なら外から見えにくいと理解するとシンプルです。

70〜80%以上
昼間は照明が不要なレベルの明るさ。リビングや子供部屋に向く。

50〜70%
程よい明るさで、プライバシーとのバランスが取れる。仕事部屋や寝室に適する。

40%以下
外から見えにくく、落ち着いた雰囲気。道路に面した部屋やプライバシー重視の部屋に。

この数値はJIS R 3106(板ガラスの光学的特性試験方法)に基づき測定されます。

明るさとプライバシーを両立したい方には楽天:断熱・遮熱ミラーフィルムがおすすめです。

日射熱取得率とは?|暑さを防ぐ効果を表す数値

日射熱取得率(SHGC)は「太陽熱がどれだけ室内に入るか」を示す数値です。
0.3以下で強い遮熱、0.4〜0.5でバランス型と覚えると分かりやすいです。

  • 0.3以下:夏の西日や南向き窓に最適。冷房効率アップ。
  • 0.4〜0.5:冷暖房のバランスを重視する住宅に向く。
  • 0.6以上:寒冷地で冬の熱を取り込みたい場合に有効。
国土交通省の住宅性能表示制度でも、遮熱性能の評価に日射熱取得率が使われています。

電気代を抑えたいなら楽天:遮熱フィルム(日射熱取得率0.4以下)が安心です。

遮蔽係数との違い|どちらも暑さ対策の指標

遮蔽係数(SC)は「透明ガラスに比べてどれくらい熱を通すか」を示す指標です。
日射熱取得率(SHGC)と意味はほぼ同じですが、表記方法が違います。

違いの整理

  • 日射熱取得率(SHGC):0〜1で表現、小さいほど遮熱性能が高い。
  • 遮蔽係数(SC):基準ガラスを1.0とした相対値。0.5なら半分しか熱を通さない。

最近は国際的にSHGC表記が主流。カタログ比較の際は同じ指標で比べることが大切です。

UVカット率の役割|日焼け・家具の色あせ防止

UVカット率は「紫外線をどの程度カットできるか」の数値です。
90%以上が標準、99%以上なら家具や床の色あせ防止にも十分です。

実生活でのメリット

  • 肌の日焼け防止
  • 家具やフローリングの退色防止
  • ペットや子どもの紫外線対策

紫外線透過率の測定もJIS R 3106で規定されています。

家具や床の色あせを防ぎたい方には楽天:UVカット率99%以上フィルムが適しています。

用途別おすすめレンジ|西日・在宅ワーク・プライバシー重視

西日対策

  • 可視光透過率:40〜60%
  • 日射熱取得率:0.3以下
    夕方の強い日差しを防ぎ、冷房効率を改善。

在宅ワーク部屋

  • 可視光透過率:60〜70%(明るさを確保)
  • 日射熱取得率:0.4程度(バランス型)
    長時間作業でも快適に過ごせる。

プライバシー重視

  • 可視光透過率:40%以下
  • 日射熱取得率:0.3〜0.4
    外から見えにくく、遮熱も兼ねる。寝室や道路沿いにおすすめ。

自分に合ったタイプを選びたい方は、こちらの比較記事も参考にどうぞ

まとめ|数値の意味を知れば断熱フィルム選びは簡単

  • 可視光透過率 → 部屋の明るさ・プライバシー
  • 日射熱取得率/遮蔽係数 → 暑さの入りにくさ
  • UVカット率 → 日焼け・色あせ防止

この3つの数値を理解すれば、断熱フィルム選びは数字で判断でき、失敗を避けられます。

断熱フィルムは単なる快適性だけでなく、健康や省エネにも直結するアイテムです。

「意味が分からない数値」に悩む必要はもうありません。この記事をきっかけに、自分に合ったフィルムを選んでください。

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