脂肪を効率よく燃やしながら筋肉を維持する方法について解説します。有酸素運動は脂肪を減らしますが、やり方次第では筋肉が減ることもあります。
そこで役立つのがEAA(必須アミノ酸)です。EAAは筋肉の分解を防ぎ、脂肪燃焼をサポートします。
また、HIIT(高強度インターバルトレーニング)とEAAを組み合わせると、短時間での脂肪燃焼と筋肉維持が期待できます。
この記事を読むと、トレーニングとEAAの効果的な使い方がわかります。
EAAで筋肉の維持をサポートしながら脂肪燃焼を目指そう(表)
消費の順番 | 有酸素運動 ~数分間 |
有酸素運動 数分以降① |
有酸素運動 数分以降② |
エネルギー源 | 糖質(炭水化物)⇒ | 糖質(炭水化物)+脂肪⇒ | 脂肪+タンパク質(アミノ酸) |
身体への影響 | ・カロリー消費 | ・カロリー消費 ・脂肪燃焼 |
・カロリー消費 ・脂肪燃焼 ・筋肉燃焼 ※体内の糖質が無くなると筋肉を燃焼させ筋肉量が減る ⇒EAAで補う |
有酸素運動は脂肪を燃やすが筋肉が減る可能性がある
有酸素運動は脂肪を燃やす一方で、筋肉が減る可能性があります。低~中強度の有酸素運動では、脂肪が主なエネルギー源として使われます。
しかし、長時間続けると、筋肉もエネルギーとして使われやすくなります。
特に、長時間や高強度の有酸素運動では、筋肉のタンパク質が分解され、筋肉量が減ることが報告されています。
また、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせると、有酸素運動が筋肉の成長に必要なシグナルを邪魔し、筋肉の成長が抑えられる可能性があります。
出典:男性と女性における高抵抗トレーニングの初期段階における骨格筋の適応(応用生理学ジャーナル)
出典:アミノ酸-炭水化物摂取のタイミングは抵抗運動に対する筋肉の同化反応を変化させる(Tipton, KD, et al)
出典:筋力トレーニングと持久力トレーニングに対する分子反応:それらは両立しないのか?(応用生理学ジャーナル)
EAAは筋肉の維持と脂肪燃焼の両立に役立つサプリメント
筋肉を維持しながら脂肪を燃やすには、EAA(必須アミノ酸)の摂取が役立ちます。
EAAは、筋肉の元になるアミノ酸を効率よく補給でき、特に筋タンパク質の合成に必要です。
そのため、筋肉量の維持や成長を助け、筋トレやダイエット中でも筋肉の分解を抑える効果があります。
また、正しいタンパク質の摂取と十分な休息も必要です。有酸素運動の頻度や強度が高い場合でも、これらを意識することで筋肉を維持しやすくなることが研究で示唆されています。
出典:必須アミノ酸は、健康な高齢者における筋タンパク質合成の刺激に主に関与している
出典:プロテインサプリメントが筋損傷、筋肉痛、筋機能の回復、そして運動パフォーマンスに与える影響
EAAを取り入れて有酸素運動時の筋肉量を維持する
EAAの中でも特にロイシンは、筋肉の分解を防ぐ働きがあります。そのため、カロリー制限や脂肪燃焼を目指す時でも、筋肉量を維持しやすくなります。
また、EAAは代謝を促進し、エネルギー代謝の効率を高めることで脂肪燃焼をサポートします。このように、EAAは筋肉を守りながら体脂肪の減少に効果があります。
出典:ロイシン強化必須アミノ酸サプリメントが高齢男性の抵抗運動後の筋肉同化反応を増強する
EAAの摂取するタイミングと量
トレーニング中やトレーニング後にEAAを摂取すると、筋肉の合成が最大化され、筋力アップや持久力の向上に役立ちます。
これにより、脂肪燃焼と筋肉維持を効率よく両立させることができます。また、EAAはカロリーが低いため、カロリー制限中でも必要な栄養素を補うことができ、筋肉を維持しやすくなります。
関連記事: EAAとは?筋トレ初心者でも効果を実感できるEAA活用法
有酸素運動の運動頻度と時間の目安(表)
体重 | 低強度有酸素 (ウォーキング) |
中強度有酸素 (ジョギング) |
高強度有酸素 (ランニング) |
50 kg | 約100〜120 kcal | 約180〜220 kcal | 約250〜300 kcal |
60 kg | 約120〜140 kcal | 約210〜260 kcal | 約300〜350 kcal |
70 kg | 約140〜160 kcal | 約240〜300 kcal | 約350〜400 kcal |
80 kg | 約160〜180 kcal | 約270〜340 kcal | 約400〜450 kcal |
体重 | 目標消費カロリー (週) |
低強度 (ウォーキング) |
中強度 (ジョギング) |
高強度 (ランニング) |
50 kg | 1500 kcal | 7.5時間 | 5時間 | 4時間 |
60 kg | 1500 kcal | 6.5時間 | 4.5時間 | 3.5時間 |
70 kg | 1500 kcal | 6時間 | 4時間 | 3時間 |
80 kg | 1500 kcal | 5.5時間 | 3.5時間 | 2.5時間 |
体重が重いほど、また運動時間が長いほど、消費カロリーは増えます。運動でどれだけカロリーを消費するかは、体重や運動の強さ、目標とする消費カロリーによっても変わります。
体重に合わせた運動の頻度や時間の目安は人によって異なります。目安となる表を示します。
短時間で脂肪を減らすためのトレーニングとEAAの活用効果(表)
効果 | 説明 |
パフォーマンスの向上 | ・筋肉のエネルギー源として利用され、トレーニング中の疲労を軽減 ・高いパフォーマンスを持続しやすくする |
筋肉の維持と合成の促進 | ・EAAのロイシンが筋タンパク質の合成を活性化 ・HIIT中の筋肉の分解を防ぎ、筋肉量の維持に役立つ |
脂肪燃焼効果の向上 | ・EAAがエネルギー効率を高め、HIIT中の脂肪燃焼をサポート ・ロイシンが特に脂肪燃焼を助ける働きがある |
回復の促進 | ・筋肉の修復に必要なアミノ酸を供給し、トレーニング後の疲労回復をサポート ・回復時間の短縮が期待される |
短時間で効果的に脂肪を減らすには、HIIT(高強度インターバルトレーニング)が有効です。HIITは、格闘家の減量にも使われる脂肪燃焼効果の高いトレーニングです。
例えば、エアロバイクを全力で漕ぎ、休憩を挟む動作を繰り返すことで行えます。
HIITや他の高強度トレーニングは、運動後のエネルギー消費が通常の有酸素運動よりも高く、運動後も数時間から数十時間代謝が上がった状態が続きます。
これにより、短時間の運動でも長時間にわたって脂肪が燃焼されます。また、EAAと組み合わせることで、筋肉の維持、脂肪燃焼の促進、回復のサポートといった多くのメリットが得られます。
出典:運動強度が女性の運動後余剰酸素消費量(EPOC)に及ぼす影響(日本栄養・食糧学会誌)
出典:タバタトレーニング(立命館大学)
まとめ
有酸素運動は脂肪燃焼に効果的ですが、長時間の運動では筋肉が分解されやすくなります。筋肉を維持しながら脂肪を減らすには、EAA(必須アミノ酸)が役立ちます。
トレーニング中や後にEAAを摂取すると、筋肉の合成が最大化され、筋肉の維持と成長、回復を効率よく進められます。
また、HIITとEAAの組み合わせは、短時間での脂肪燃焼と筋肉の維持に最適です。
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